
コロンビア史上最悪のスプリーキラー…カンポ・デルガード – 本当にあった閲覧注意
男は戦争によって精神が崩壊したという。29人を殺害し12人以上を負傷させたこの凶悪事件は、たった1日で起きたことである。コロンビア史上最悪といわれた惨劇にせまる。
どんな事件だったの?
- 1986年12月4日、コロンビアで29人が死亡、12人以上が負傷する事件が起きた。
- 犯人はカンポ・デルガードという男で、彼が52歳の時だった。
- 男は肉親を含む数名を殺害後、無差別に銃を乱射して犯行に及んだ。
一夜にして惨劇と化した小さな町
カンポ・デルガードは1934年にコロンビアで生まれた。7歳の頃に彼の父親が自殺し、以後は母親・姉と共に暮らしていたという。彼は賢い青年で、大学では医学を専攻していたようだが、家族とは仲が悪く、姉、母親共に関係は悪化していたらしい。
1970年、36歳となったデルガードはアメリカへ渡りアメリカ軍に入隊、ベトナム戦争に従軍することとなった。この経験が、彼の精神を崩壊させるきっかけとなったとされ、後に事件を起こす一因となったと言われている。軍を除隊した彼は、しばらくニューヨークでホームレスとして生活をした後、故郷コロンビアに戻り英語塾の教師として働きながら、大学院課程を履修していたという。
1986年12月3日、デルガードは自身の預金口座から全額(約530万円)を引き出し、32口径回転式拳銃と500発の銃弾を購入している。翌12月4日、彼は英語塾の教え子(14歳)が住むアパートへ向かい、教え子とその母親をナイフで殺害。そのまま自身の住むアパートに帰ると、今度は自らの母親の首をナイフで刺し殺害、死体を新聞で包んだ上ガソリンを撒いて火を放った。
そしてデルガードは、弾薬の入った箱5つとナイフ、拳銃を収めたブリーフケースを持ち出すと、「火事だ!火事だ!」と叫びながら部屋を出た。アパートの下の階に住む住人に「消防署へ電話をしたい」と伝えドアを叩き、ドアが開いた瞬間そこに住んでいた2名を射殺した。銃声に驚いて出てきた別の住人も射殺、さらに別の部屋でも同様の手口でドアを開けさせ、3名を射殺した。ここまでわずか2時間ほどの出来事である。
アパートを出たデルガードは、行きつけのレストランへ向かいワインとスパゲッティを注文、雑誌を読みながら過ごしていた。何度もトイレにいく様子がおかしいと感じたレストランの従業員が警察に連絡するが、時はすでに遅し。デルガードは警察が到着する前に店内で銃を乱射した。32人が銃撃され、20人が致命傷を負った。彼は致命傷を負った者を隅に追い詰めると、1人ずつ至近距離から発砲し殺害していたという。
銃撃から10分後に警察が到着。警察と彼との間で銃撃戦が展開され、デルガードはこめかみを撃たれ射殺された。(こめかみの為、自殺したという説もある。)

大衆文化への影響
わずか1日にして起きたこの惨劇が与えた影響は大きい。2002年、コロンビア人作家のマリオ・メンドーサ・サンプラーノは、デルガードの事件を題材とした小説「Satanás (サタン) 」を発表、ベストセラーとなり、多くの賞を受賞した。
また、2007年にはこの事件を題材にした『ある殺人者の記録』(原題:Satanás)という映画も公開されている。
参考サイト
デルガードによるこの銃撃事件は、コロンビアで最も犠牲者を出した事件の一つとされている。彼自身、銃撃によって死亡してしまっている為、本当の動機は誰にも分かっていない。戦争によって変わってしまったという証言もあるが、父親の自殺、家族との関係性なども考えると、決してそれだけではない気もする。もしかしたら、元々そういった願望があったのかもしれない。殺人を犯す者の精神は、そう簡単に理解できるものではない。本人の証言が得られない以上、真実を知ることはできないのだ。
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