IQ180を持つ天才ストーカー…ワシーム・デイカー - 本当にあった閲覧注意

IQ180を持つ天才ストーカー…ワシーム・デイカー – 本当にあった閲覧注意

IQ180を誇る天才が犯した殺人事件。ストーカーとして覚醒した男は、あまりにも歪んだ愛で被害者の女性を追い詰めていく。そしてついに…。自身の弁護を自ら行うという異例の展開に全米から注目を集めた戦慄のストーカー事件に迫る。

どんな事件だったの?

犯人はワシーム・デイカーという男で驚異の知能を持っていた。
ある女性に惹かれ、ついにストーカーとなってしまう。
ワシームは女性のルームメイトを殺害する。
裁判では自身の弁護を自ら行うという異例の事態が起きた。

ひとりの天才による戦慄のストーキング

ワシーム・デイカー（1977年生）は人付き合いが苦手で高校時代はいじめを受けていたらしい。しかし彼は天才とも言える頭脳の持ち主で、IQはなんと180、わずか17歳にしてジョージア工科大学に飛び級した経歴を持っている。

1995年、彼はあるペイントボール（アメリカで生まれたスポーツの一種）のチームに参加することとなるが、そこで1人の女性に出会う。名前はロレッタ。ワシームよりも一回り程年上の女性で、10歳の娘を持つシングルマザーであった。ロレッタはカウンセラー職に就いており、とても優しい性格であったという。ワシームにも優しく接してくれるロレッタに、彼は心惹かれていくのだが、ある日チームメイトとして「私を守ってね。」と何気なく声をかけられたことで、ワシームは覚醒してしまう。

翌朝、ロレッタが職場に向かうため家を出ると、そこにはワシームが立っていた。ロレッタがワシームに話しかけると、「守ると約束したから」と言い放った。職場から帰宅すると、今度は電話がかかってきて「職場でため息ばかりしてはダメだよ。あと、昼食のハンバーガーはカロリーが高過ぎる。」と伝えられたという。この日以来、ワシームはロレッタを1日中監視するようになり、ワシームからの電話は実に1日100回にも及んでいた。まさにストーカーとして目覚めてしまったのである。

常軌を逸したワシームの行動に拒絶するロレッタであったが、ついには家の窓を叩くようになり、さらには家に侵入、仕事から帰ってきたロレッタを全裸で迎えたこともあったという。日に日に理性を失っていくワシームは、ついにロレッタの娘を巻き込むこととなる。ある日、仕事中のロレッタのもとにワシームから電話がかかってくる。何かを告げられ、急いで家に戻ったロレッタが目にしたものは、娘に銃を突き付けているワシームであった。ロレッタはすぐに警察に連絡。駆けつけた警察官によってワシームは逮捕された。

その後ロレッタは、自宅から30kmほど離れた場所に引越し、カーメンという5歳の1人息子を持つシングルマザーと共に暮らすことにした。（カーメンはロレッタのストーカー事件のことを知っており、理解した上で受け入れていた。）

新天地で生活を始めたロレッタであったが、不幸にもワシームの魔の手から逃れることはできなかった。わずか半年で精神病院から退院したワシームは、あらゆる手でロレッタの居場所を突き止め、一緒に住んでいたカーメンを殺害。カーメンの息子もアイスピックで18回刺した。（息子はその後奇跡的に助かった。）

同年、ワシームは逮捕される。しかし、殺害の決定的な証拠が見つからず、ロレッタへのストーカー行為のみでの逮捕となった。結局、ワシームに下されたのは懲役10年が精一杯だったという。

全米が注目！？自ら弁護をする天才

事件から15年後の2010年、すでに出所していたワシームは殺人罪で再び逮捕される。カーメンの殺害現場に残された体毛がワシームのDNAと一致したのだ。ようやく事件は一件落着かと思いきや、ここから新たな展開が始まる。なんと、彼は裁判で弁護士を雇わず、自ら弁護をし始めたのであった。

実はワシーム、持ち前の天才的頭脳で、刑務所にいる間に図書室にある法律に関する書物を読破していたという。ワシームは体毛採取の際の捜査員のミスを指摘、無効な捜査であることを訴えた。プロ顔負けの弁護と論破力に、検察側は追い込まれることとなるが、検察側はついにある若者を証言台に立たせた。

その若者とは、ワシームに18回も刺されたカーメンの息子である。これでワシーム万事休すかと思いきや、彼は全く動揺を見せず反論。無罪の可能性さえ出てきたという。この衝撃の展開に法廷には何台ものカメラが入り注目を集めた。（アメリカでは、社会的に注目される裁判の様子がテレビ放映されることがある。）

これに気分を良くしたのかは分からないが、ワシームはある人物を証人として呼んだ。そう、ロレッタである。弁護人は証人を自由に呼ぶ事が出来、呼ばれた証人は黙秘することができない。つまり、ワシームは合法的にロレッタと会話できる方法を選び、彼女を追い詰めたのだった。

その様子を目にした裁判官は呆れかえり、怒りを露わにする場面もあったという。結局、ワシームには有罪判決が下され、終身刑となった。

判決を言い渡した裁判官は「あなたが決して刑務所から出ない事を望みます。」と最後に話したという。

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参考サイト

実はこの事件には裏話がある。ワシームに呼ばれた最後の証人である、2人が出会ったペイントボール施設のオーナーの発言だ。オーナーによれば、ロレッタは当時、施設で知り合った男性を自宅に呼んでは頻繁にパーティを行っていたという。つまりロレッタは遊び人だったというわけだ。この発言によって、ロレッタはただの被害者ではなく、男たちを誘惑する魔性の女として全米に知られることとなった。

おそらく、これもワシームの作戦なのだろう。歪んだ愛は憎しみへと変わる、典型のような事件である。

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